離婚約って知ってますか?
将来の結婚を正式に約束するのが「婚約」ですが、将来の離婚を約束するのが「離婚約」です。
この「離婚約」、昨年、とあるお笑い芸人さんが自分のブログで、4年後に妻と離婚することを約束しており、それを「離婚約」と命名?し話題になったんです。
その、とあるお笑い芸人さんとはインスタントジョンソンのじゃいさんという方で(私はじゅんいちダビッドソンを思い浮かべていましたが。。)、その後TVで取り上げられるなどして話題になり、じゃいさんは「離婚約」というタイトルの本まで出版しています。
世間では離婚約についてネガティブな意見が多いようですが・・・
離婚約をする夫婦は少なくないのではないかと思います。
事実、私の友人や離婚相談に来られた方の中にも、
「子どもが小学生だから今は離婚しないけど、中学を卒業したあたりで離婚をしようと夫と話している。」
「離婚についてはお互いに合意している。(妻のほうが)正社員の職に就けたら離婚することになっている。」
などと話している方がいました。
離婚の約束をしつつ、その時が来るまで共同生活を送る夫婦は存在するのです。
離婚約のメリットとデメリット
〇メリット
①互いに離婚後の生活に向けた準備ができる
妻→経済的な自立
夫→1人で生活できる力を身に着ける
②反省の機会を与えることで本気で改心すれば復縁の可能性あり
〇デメリット
①離婚約期間中に財産を隠される可能性あり
②開き直りにより関係がさらに悪化する可能性あり
③子どもが手なずけられて取られる可能性あり
メリットもデメリットもありますが、特に幼い子どもがいる場合は、子どもの心に与えるダメージを考えて、もう少し成長してから・・と考えるのもわかります。
また、離婚約をする夫婦は、離婚をするまで長ければ数年、一つ屋根の下に共に暮らすわけですから、一緒の空気を吸うのすら嫌、一刻も早く別れたい、など憎悪に近い感情までには至っていない夫婦だと思われます。
離婚約期間中は家庭内別居状態になるかもしれませんが、感情のままに離婚届を提出して即離婚するよりも、一定の冷却期間として生活をすれば夫婦関係の修復も望めるかもしれません。
そうなれば、”離婚約破棄”すればいいだけですから。
とは言え、夫婦間の溝が埋まらず、離婚約どおりに離婚に至ることもあるでしょう。
離婚約期間中に財産を隠されるのが心配だったり、後の親権争いが心配な方は、離婚の時期の合意ができた時点で財産分与や親権について話し合い、離婚協議書を作成しておくことをおすすめします。