離婚の条件に納得できないときはどうする?
相談を受けていると、離婚に応じても良いけれど、相手の提示してきた条件に納得がいかない、という方が多くいらっしゃいます。
『夫が離婚をしたいと言ってきた。
突然の離婚の宣告に最初は納得がいかなかったけれど、夫婦関係の継続は望めそうにないし、離婚するしか道はなさそうだ。
条件次第かな・・・と思っていたところ、相手が申し出てきた財産分与や慰謝料の額が少ない。
どうしたらいいのか・・・』
このような場合、まずは夫婦で話し合いを持ち、自分が望む離婚の条件を相手に伝えます。
ここですぐに相手の同意を得ることができれば良いのですが、一も二もなく同意してくれることは、ほとんどないように思います。
そうすると、何度も話し合いを重ねることになります。
このような状況で双方が落ち着いて話すのは難しいので、話し合いは長引くことになります。
話し合いが長引くと、もう相手と話すのも(顔を見るのも)イヤ・・・条件を決めるのは後にして離婚だけは先にしたい!と思いがちです。
が、ちょっと待ってください。
ここで離婚届を出すのは待つべきです。
何度話し合いをしても離婚の条件の決着がつかないのであれば、離婚届を出す前に家庭裁判所に調停を申し立てます。
そして、調停でも合意に達せず不成立に終わった場合、離婚そのものを承諾しない、というのもひとつの方法です。
自分の要求する離婚の条件に同意してくれないのであれば離婚しない、と言い続けるのです。
妻のほうには元々離婚をする気がなく、離婚の原因を作っていないのであれば、例え相手が離婚訴訟を起こしたとしても離婚の判決は出ない可能性が高いので、相手がどうしても離婚をしたいのであれば、最終的には要求を聞かざるを得ないのです。
ただ、この方法は相手が条件を呑んでくれるまで待つことになります。
離婚まで長期化する傾向にありますので、双方にかかるストレスは大きくなることを覚悟しておいたほうがよいでしょう。